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デジタル人材とは?言葉の定義や意味を解説

  • 2020年6月1日

新型コロナウィルスの影響で、テレワークやリモートワークといった働き方に注目が集まり、様々なサービスや体験がオンラインへシフトしています。

各企業ではオンラインでの働き方を取り入れたり、サービス提供をオンライン完結にするなど、DXデジタルトランスフォーメーション:Digital Transformation)の移行が急務となっています。

このDXを推進、牽引するために必要な人材が「デジタル人材」です。

デジタル人材は、2030年に約80万人不足すると言われており、今後ますます人材ニーズが高まると予想されます。

今回はこの「デジタル人材」について、解説していきます。

デジタル人材とは

デジタル人材とは

「デジタル人材」と聞いてどんな人材が思い浮かぶでしょうか?

エンジニア、データサイエンティスト、デジタルマーケターなどでしょうか。

実はこの「デジタル人材」については、明確な定義がされているわけではありません。

独自の定義をされているメディアもありますし、「IT人材」として扱っているメディアもあります。

この記事では「デジタル人材」を知らない人に向けて、デジタル人材の定義や能力、スキルについて解説していきます。

デジタル人材の定義と意味

デジタル人材の定義と意味

デジタル人材とはどんな人なのでしょうか。

わたしが考える「デジタル人材」とは、最先端のテクノロジーの知識を用いて、 自社や顧客に価値を提供できる人材」です。

この定義だけだと具体性がなく分からないため、2つの意味に分けて解説します。

では以下のように2つに分けてみます。
①最先端のテクノロジーの知識を用いること
②自社や顧客に価値を提供できること

まず①「最先端のテクノロジーの知識を用いて」という部分です。

最先端のテクノロジーとは「5G」や「IoT」、「AI」、「自動運転」などを指します。

そしてこれらの知識を用いてということなので、単に知識があれば良いのではなくテクノロジーの知識を理解したうえで適用するという意味になります。

次に②「自社や顧客に価値を提供できる」という部分です。

自社に価値提供するというのは、企業内変革やシステムの刷新を行うことを指します。

そして、顧客に価値提供するというは、デジタル技術を活用して顧客体験を向上させることを指します。

つまり、「5G」や「IoT」、「AI」、「自動運転」などの最先端のテクノロジーを適用して、企業内変革やシステムの刷新、顧客体験を向上させることができる人材が「デジタル人材」であるということになります。

具体的に言うとこんな人材

自動運転」を例に挙げて解説してみます。

自動運転は、クルマの運転をシステム的に動かすことで事故をへらしたり、物流が円滑に進むことが期待されています。

この自動運転を普及させるには、自動車そのものの技術革新以外にも、提供する企業側、使う顧客のサービス体験も一体となって、その目的を果たし価値を生み出していく必要があります。

それを達成するためにはデジタルに関する知識や経験、価値を創造する力が必要であり、それを遂行できる人材こそが「デジタル人材」なのです。

NTUC(シンガポール全体の人材開発を担う労働組合的組織)にて人材成長支援の部門長を務めるPatrick氏は、

知識だけではテクノロジーやデータを顧客価値に変換することができない。顧客の抱える問題を特定し、解決策を打ち出す能力が必須だ。また、デジタルへの変革に戸惑う顧客を説得できるコミュニケーション能力も求められる。時に、解決策は独創的であることが周囲の納得を得るためには必要だ」

と強調している点からも、お分かりいただけると思います。

参照:デジタル時代を勝ち抜くための人材戦略/ベイカレント・コンサルティング

参照:第2部 中小企業の稼ぐ力/中小企業庁

デジタル人材とIT人材は違う?

デジタル人材とIT人材は違う?

「デジタル人材」と並列で使われる言葉として「IT人材」という言葉があります。

「IT人材」とは、主に政府や報道メディアで使われる用語で、中小企業庁によれば以下のように定義されています。

ITの活用や情報システムの導入を企画、推進、運用する人材

デジタル人材は「価値を提供できる人材」と定義され、
IT人材は「企画、推進、運用する人材」と定義されています。

使われ方や意味に違いは多少ありますが、概ね同義で使われることが多いため、ここではIT人材もデジタル人材も同じものとして扱っていきます。

デジタル人材に求められるもの

デジタル人材に求められるもの

デジタル人材は、日本のデジタルトランスフォーメーション(DX)に欠かさない人材です。

DXを推進するためには、最先端のテクノロジーを適用させて、企業内変革やシステムの刷新、顧客体験を向上させることが必要です。

しかしデジタル領域を専門とする人材は、技術的な知識やスキルに自信があり、それらがどのような価値をもたらすのかを考えないまま、製品・サービスの開発や提案をしてしまうことがあります。

これを避けるには、経営者視点で物事を捉える力を養う学習環境や経験できる環境が必要です

自身の考え・判断が本当に顧客価値に繋がるのかを考え抜く力がなければ真のデジタル人材とは呼べないのです。

そのため、デジタル人材は会社から与えれる環境以外でも、経営者視点で物事を考えるために必要なスキルを自己研鑽したり、意思決定に多く関わる経験を進んで積むなどの努力もかかせません。

なぜ日本にデジタル人材が少ないのか

なぜ日本にデジタル人材が少ないのか

デジタル人材は2030年までに約80万人不足するということが、経済産業省の調査で明らかになっています。

何故これほどまでに日本はデジタル人材が不足しているのでしょうか。

それは公教育のデジタル化の遅れが原因です。

日本の公教育ではデジタル分野の教育を受けることがほとんどありません。

そのため社会に出るまでデジタルの知識や経験を得る機会が極めて少ないのです。

そのため政府は、2020年版ものづくり白書の中で、2020年をめどに公教育においてプログラミングやSTEAM教育など学校のICT環境を整備するとしています。

2020年版ものづくり白書による育成の方向性

しかし、公教育で得るものはあくまで「知識」であり、本質的に必要な自身の考え・判断が本当に顧客価値に繋がるのかを考え抜く力を知識のみで得ることはできません。

社会人になって初めて顧客への価値を考える機会が生まれる、と考えると実際に企業のデジタル化を推進するにはまだまだ先の長い話と言えそうです。

そのため、新卒でデジタル人材を採用することはできず、自社でじっくり育成していくことが企業に求めらています。

このような状況からもデジタル人材の需要は高く、これからも必要とされるということが理解できると思います。

参照:2020年版 ものづくり白書(令和元年度 ものづくり基盤技術の振興施策)概要/経済産業省 厚生労働省 文部科学省

デジタル庁(仮)は改革の柱となるか

そんな中、2021年9月に内閣府でデジタル庁(仮)が設置され日本のデジタル化が進むと話題となりました。

この求人を見て感じたのは、「採用できない企業の典型パターン」だということです。

採用できないなと感じた理由と、解決方法をこちらの記事で書いているのでこちらもどうぞ

参考:デジタル庁の人材募集を勝手に最適化してみた

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